ラッセルクロウ?私的にはカートラッセルの方がなじみがあるのですが(笑)
多くの方は線路に積もった雪を除雪するラッセル車をイメージされるでしょうね。
冬の登山でかなり深く積雪している山道をガシガシ踏みながら歩くこともラッセルというらしいです。
最近リカンベントつながりでお知り合いになったきせるさんは生粋のアウトドア人間。
トライク(3輪のリカンベント)に乗って登山口まで上がりそこから山に入ってキノコ狩りとかされるそうです。
冬は琵琶湖周辺の山でこのラッセルを楽しまれているそうです。
そしてひょんなことからこのワタクシ、きせるさんが募集していたラッセル隊員に任命され冬山登山に行くことになったのですよ(汗)
最初は金剛山程度の登山やろと軽く考えていたのですが過去のきせるさんのラッセル日記を拝見し驚愕!
いやいや下手したら遭難しまっせレベルですわ(大汗)
なんせ隊員に任命されたのでとりあえず最低限の道具だけは揃えないといけません。
ウェアーやバッグは自前のヤツでいけるみたいだしスパッツはきせるさんのお古を貸して頂いたので必要なのはかんじき(またはスノーシュー)と防水機能のある靴。
かんじきは深く積もった雪の上を歩きやすくするための装備でラッセルに必要不可欠なものです。
選ぶ時間もあまりなかったのできせるさんに紹介してもらったのをポチリます。
届いたブツを装着します
購入したのはスノーシューで長ーいスリッパみたいな感じ。
確かに浮力があって雪道では歩きやすそうです。
ん?なんか書いてあるなあ???
ど・ど・ドッペルギャンガー(爆汗)
自転車ではある意味有名なメーカーで殆どの自転車乗りの方は存じておられるでしょう。
そして自転車歴が長くなればなるほど絶対に手を出さないメーカー(苦笑)
アウトドアグッズも販売してたんですね。
初めてのラッセルでまさか初めてドッペルを買うことになろうとは・・・・・
きせるさんに伝えるとまさか買うとは思わんかったと!
そりゃあんまりですぜ(涙)
とにかく最初はこれで行くしかしょうがないので説明書を読み装着できる靴をみるとスノーブーツでの可能とのこと。
ってことでこれもポチリ
めちゃくちゃ安かったんですがまあ値段相応なクオリティーですわ(苦笑)
雪遊びする程度って感じのものやけど大丈夫かな(汗)
底にはこんな金具まで付いてます
とりあえずアイゼンも付けましたよ感がイラッときますね。
なにはともあれ一応装備は揃ったので後は本番を待つばかりです。
初ラッセルの日は1月11日に決定。
本来は12月29日だったのですが天候不良のためにこの日に延期となりました。
場所も湖東から湖西の比良山系へ変更。
4日ほど前にきせるさんから登山届けを出すからという連絡が入り背中に冷たいもの流れましたよ(爆汗)
当日はJR志賀駅に7:30に集合。
この日は同じくラッセル隊員に任命されたmizole君も一緒です。
mizole君も最近リカンベントつながりで知り合った期待の若きベントライダーですよ。
駅で準備をしいざ出発です。
僕と同じく初めてのmizole君ですがマムートの上下に身を包みアルプスでも登るのかという大きなザックを背負う姿はまるで登山のベテランのように見えます。
やっぱ何事も格好から入らないといかんね。
この日はいいお天気で駅から比良山系も奇麗に見えましたよ
今回目指す烏谷山は左側の真っ白な山だそうです
さあ行くで!の前にmizole君の希望でコンビニにて補給。
きせる隊長から補給食は事前に買っておくよう注意を受けたのは言うまでもありません(笑)
補給も済ませ今度こそ出発ですよ。
登山口までは舗装された道を登ります
場所によっては残雪も多かったです。
湖西道路を越えた辺りから一気に雪が増えそれに伴い僕のテンションも上がります
MTBで上がっても楽しそうな感じ♩
そして登山口に到着ですよ
ここからまずは荒川峠を目指します。
いよいよ登山って感じの道ですね
今回の登山ルートはあまり人気がなくどうやら前日はだれも上がっていないようです。
先に人が登っているとトレースが付いてラッセルの楽しみが半減するそうですがどうやらこの日は楽しめそうですよ。
登り始めは積雪も深くないのでかんじきを装着しないで歩きます
ちなみにお二人のザックに括り付けているのがかんじきです。
こちらの方が小さくて動きやすいようですが浮力はスノーシューより劣るみたいです。
まあどちらも一長一短ありますね。
ちなみに僕はザックではなく昨年ロード旅行に使ったノースフェースの防水リュック。
だからスノーシューは専用バックに入れ肩に掛けて歩いてました。
すると・・・・・
早くも肩掛けベルトの受けが破れてしまいました(涙)
予想されたこととはいえ使う前に壊れるという安定のクオリティーにございます♩
やがて積雪が深くなり隊長からかんじき装着指令が出ます。
ドッペル装着(笑)
スティックの同じ色合いのものが付いてました。
それでいて他のものに比べると圧倒的に安い価格です。
しかし色がアゲハチョウの幼虫みたいでちょっとイラッときますね(苦笑)
最初は違和感があったのですが慣れてくると段々と歩けるようになってきました。
なるほど、確かに雪道では沈み込みがマシで歩きやすいですわ。
しかし油断しているとズボっとお尻くらいまで埋まることも(汗)
こうなると掘り出すのが大変なのですよ。
途中でかんじきの紐が切れて応急処置するきせる隊長
こういう引き出しの多さは必要だと実感しました。
無事に修理でき再び登ります。
そうそうラッセルって自転車と同じで先頭が一番負荷がかかってシンドイです。
先頭が作った道筋を後ろは歩いていくので沈み込みが少なく負担が少ないんですよね。
でもトレースのない雪道を歩く気持ちよさは先頭のみが感じること、今回は先頭を歩くことが多かったですわ。
3番手を登りながら遅れがちなmizole君
やはり必要以上の装備が重く我々よりも沈み込みが深く体力を消耗しているようです。
次回は南アルプスを登るような重装備よりもたくさんの食料を持ってこようね♩
それにしても山中の雪景色はなかなかええ感じ
いや〜やっぱ寒くても外に出ると楽しめますね。
家の中でコタツに入り寛いでいる場合ではありません!
しかし歩いて来た道はなかなか雪が深く本格的な冬登山って感じです
ガンバレ!mizole君!!
林区間を抜けて尾根沿いに到着しました
案内板の高さから考えて1mくらいの積雪はありそうですね。
この辺りからどうも歩きにくくなり特に左足のドッペル装着感が変な感じなのです。
なんかスノーブーツが脱げてしまってちゃんと歩けないんですよね(汗)
やっぱり柔かいスノーブーツでは雪遊び程度なら可能でも登山ではあかんみたいですわ。
ここから先頭は隊長にお願いし後ろを歩いていきます。
鹿の足跡発見!
荒川峠(?)付近でびわ湖バレイが見えました
我々が目指す烏谷山はこちら
後ろを振り返ると琵琶湖が奇麗に見えましたよ
いや〜この眺望はここまで来ないと見れないですからね。
ほんと良いお天気に恵まれましたよ。
ここから頂上まではアップダウンもあるちょっと難関なルートに。
不安定な足元もまま何度か転けながら歩いていきます。
きせるさんはひょいひょいと余裕で歩いてましたよ(汗)
途中で熊棚発見
熊が木に登り枝を折って木の実を食べます。
残った枝をお尻に敷いていくので蜂の巣みたいに溜まるのが熊棚だそうです。
湖東の山には至る所で見れるそうですが湖西では珍しいとのこと。
ウサギらしき足跡も発見
激坂の登りなど難関な場所のなんとかクリアーしついに頂上に到着ですよ
山頂からの眺望も素晴らしかったです
mizole君もよく頑張りました
全員で記念写真を撮ってから即下山(笑)
本当はここで持参したラーメンを食べる予定だったのですが風が強かったので少し下った場所で食べます。
ここから下りゾーンなのですがこれが厄介(汗)
元々スノーシューは下りでは使いにくいらしく特にワタクシのはドッペル(大汗)
しかも柔らかいスノーブーツで足元が不安定なのでめちゃくちゃ怖かったですよ(爆汗)
何度も転倒しましたしね。
下りやすいかんじき組に前を歩いてもらい後ろからぼちぼちと歩いて下ります。
不意にmizole君が「なんですか、これは!」と黒いプラスチックの破片を拾いながら叫びます。
一瞬皆が自分の装備を確認しますが1.725秒後には僕に疑惑の視線を(汗)
ん?んん??んんん???
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(核汗)
うおおおおおおおおお〜い!(怒)
安定過ぎるドッペルクオリティーやないかい(涙)
しかもスティックが途中で抜けまくりです
想像してみてください、雪山でボヨヨ〜んとスプリングの出た雪中に突き刺さったスティックを!
うすら寂しく残念過ぎる絵ではございませんか(大泣)
最初の内は笑いになってましたが20回も超えるとムカつきまくってましたよ。
特に厄介な下りではね(怒)
ほんと帰りにどこかに捨てて帰ろうかと思いましたがな。
風の当たらない場所まで下りようやくラーメンを作りますよ。
持参した火器は当然ジェットボイル
積もっている雪を入れて沸かします。
いつもより時間は掛かりましたがお二人の火器に比べると圧倒的な早さで沸きます。
やっぱええわ、ジェットボイル。
いただきま〜す
いや〜雪山で食べる温かいラーメンほど美味いものはありませんな(嬉)
雪質が悪く虫やらゴミやらが多少あってもお構いなしですわ(笑)
思わず最近気に入っている某ラーメン店のラーメンより美味いと暴言を吐いたのはここだけの話です(爆)
隊長に珈琲もご馳走になりお腹も膨れました。
時間もおしてきてるので出発します。
下りやすいかんじきを装着したお二人はショートカットして急坂をドンドン下っていきます。
足元の不安定な僕は相変わらずボチボチと登ってきたトレース跡を追いながら下っていきます。
何度もお待たせして申し訳ありませんでした。
意を決して急坂を下ると縦方向にスノーシューが沈み込み二進も三進もいかない状況に(大汗)
きせる隊長に助けて頂き難を逃れました。
ほんと装備って大事だなあと実感しましたよ。
斜度も緩くなり何とか遅れず付いていけるようになり雪が少なくなった場所でかんじきを外します。
ふう〜やれやれって感じですわ。
日暮れ前までに登山口まで戻ってくることができました。
ここから来た道を戻りコンビニ経由で志賀駅へ。
18時過ぎの電車に乗って自宅へと戻りました。
まあなんとか生きて戻ることができましたわ(苦笑)
きせるさんによるとこの日の総走行距離は19kmくらいとのことでそこそこ歩きました。
さて、初めてのラッセル登山でしたが楽しかったですよ。
大阪から電車で2時間程度、しかも駅から徒歩で行けるなんてありがたいことです。
まだまだ一人で行くのは無理ですがこれからハマりそうですわ。
しかしある程度の道具が必要だとも痛感しました。
特に今回はドッペルよりもスノーブーツがあかんかった(汗)
あれだけ柔らかくてちゃちだと登山に使うのは厳しすぎますわ。
しかも装着したのがドッペル(爆汗)
そらあきませんよね。
とりあえずちょっとマシな防水の登山靴とスパッツは早急に購入します。
かんじきも買い換えようと思ったのですが次回もドッペルを使いますよ。
登山靴とのセットでないと本当の能力は分かりませんしね(笑)
次回ドッペル装着で鬼曳きしたらその性能も見直されることでしょう(棒読み)
もしまたどこかが壊れて最悪遭難したら?
その時は救助され頭に変なものをのせて記者会見し『雪山って怖いと初めて知りました!』と発言しましょうかね(恥)
きせるさん、mizole君お疲れさまでした。
次回は装備を強化して挑みますのでまたよろしくお願いします。
それにしても久しぶりにブログ記事をしっかりと綴った気がするなあ・・・・・
いかんいかん!